御本尊の紹介
寳積院は安貞2年秀辨律師が創建したと伝わる。
山津波に遭遇し集落と一緒に現在の位置に移転したと伝わる。

それから火災などにて堂宇を失いその都度当時のお檀家様と歴代住職の努力にて再興していた。その事業としてご本尊薬師瑠璃光如来と本堂は江戸時代に九州相良の境(現在の熊本県人吉市)圓明山定恵禅寺から移築された。

その移築の前に定恵禅寺僧侶の夢枕に薬師瑠璃光如来が現れ「我は薬師如来である。阿津の地に必ず送りなさい。阿津には精舎があり仏、法、僧がありそしてご縁のあるお檀家さんたちが待っている。必ず早く送りなさい」と告げられ大変なことだと直ぐにでも送りましょうと合議で決まる。

球磨川を下り海路にて阿津の地を目指されたご本尊の不思議なお力にて追い風が吹きわずか一日にて到着する。誠におかげのあるご本尊であるので秘仏として大切に拝みなさいと先住職の記録がある。

先師の遺誡を守り現在も秘仏で大切にご供養している。
ご自分の行き先を選ばれたご本尊様であるからこそ私の夢枕に立たれご遷座される事のなきように心を込めてご供養させて頂くことが勤めである。